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【DeFi学習 STEP 10】高利回りの仕組みとは?イールドファーミングの基本と戦略

2025年8月13日

【DeFi学習 STEP 10】高利回りの仕組みとは?イールドファーミングの基本と戦略

概要

DeFiの核心「イールドファーミング」を網羅的に解説します。高利回りを生む「流動性提供」の仕組みから、流動性マイニング等の基本戦略、そして避けては通れない「変動損失」などのリスクと対策までを、図を交えて分かりやすく説明。

さらに、CurveやUniswapといった具体的なプラットフォームを挙げ、リスク許容度別の運用戦略を提案する、DeFi資産運用のための実践的ガイドです。

目次
DeFi学習20ステップ
DeFi学習20ステップ目次

DeFi(分散型金融)の基本から応用までを20ステップで完全解説!ウォレット作成、DEXでの取引、レンディング、イールドファーミング、リスク管理まで、初心者でも着実に知識を習得し、未来の金融テクノロジーを実践的に学べるロードマップです。

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はじめに

「銀行預金の金利はほぼゼロに近いのに、DeFiでは年利10%、時には100%を超えるような高利回りが当たり前のように存在する」。

こんな話を聞いて、DeFi(分散型金融)の世界に興味を持った方も多いのではないでしょうか。しかし同時に、「なぜそんな高利回りが可能なのか?」「怪しい話ではないのか?」「どんなリスクがあるのか?」といった疑問や不安も感じるはずです。

この記事は、そんなDeFiの核心ともいえる**「イールドファーミング」**について、あなたの疑問を解消するために作られました。

イールド(Yield)は「利回り」、ファーミング(Farming)は「耕す」を意味します。つまりイールドファーミングとは、**「自らの暗号資産をDeFiプロトコルに預け、畑を耕すように利回りを収穫していく資産運用手法」**のことです。

本記事では、DeFi学習のSTEP 10として、以下の内容を徹底的に、そして分かりやすく解説していきます。

  • なぜ高利回りが実現するのか? イールドファーミングの根本的な仕組み
  • 具体的な戦略とは? 3つの基本戦略と応用
  • 避けては通れないリスク 変動損失やハッキングへの対策
  • 【2025年版】初心者から上級者まで おすすめのプラットフォームと具体的な運用戦略

この記事を読み終える頃には、あなたはイールドファーミングの仕組みを深く理解し、自分に合った戦略でDeFiの世界へ踏み出すための、確かな知識と自信を手にしていることでしょう。さあ、未来の金融の可能性を一緒に探求していきましょう。

なぜ高利回りが実現するのか?イールドファーミングの仕組みを徹底解剖

まず最初に、誰もが抱く最大の疑問「なぜDeFiは高利回りを実現できるのか?」から解き明かしていきます。結論から言うと、その源泉は**「DeFiサービス(プロトコル)が、その運営のために必要とする『流動性』を提供してくれたユーザーへの、強力なインセンティブ」**にあります。

銀行預金との根本的な違い

私たちが銀行にお金を預けても、得られる金利は年0.001%といったごく僅かなものです。これは、銀行という巨大な中央管理者が存在し、集めた資金を企業への貸付などで運用し、その利益の一部を預金者に還元しているからです。そこには莫大な経費や中間マージンが発生します。

一方、DeFiには銀行のような中央管理者がいません。その代わりに**「スマートコントラクト」**というプログラムによって、あらゆる金融取引が自動で実行されます。しかし、プログラムだけではサービスは成り立ちません。例えば、ある暗号資産AをBに交換したいユーザーがいても、交換に応じるための暗号資産Bがそのサービス上に存在しなければ、取引は成立しません。

この**「取引を成立させるために必要な、いつでも使える暗号資産のストック」のことを「流動性(Liquidity)」**と呼びます。DeFiプロトコルは、この流動性をユーザーから提供してもらうことで、初めてサービスとして機能するのです。

高利回りの源泉:2種類のインセンティブ

DeFiプロトコルは、貴重な流動性を提供してくれたユーザー(流動性提供者:Liquidity Provider, LP)に対して、主に2つの報酬を支払います。これが高利回りの源泉です。

  1. 取引手数料:プロトコル上で行われた取引(例:トークンの交換)で発生した手数料の一部が、流動性提供者に分配されます。取引が活発なプロトコルほど、この手数料収入は大きくなります。
  2. ガバナンストークン:多くのDeFiプロトコルは、自身の運営方針を決めるための「議決権」のような役割を持つ**「ガバナンストークン」**を発行しています。流動性を提供してくれたユーザーへのインセンティブとして、この独自のトークンを報酬として配布するのです。ユーザーは受け取ったトークンを市場で売却して利益を得たり、保有し続けてプロジェクトの運営に参加したりできます。特に新しいプロトコルは、多くのユーザーと流動性を惹きつけるために、このガバナンストークンを気前よく配布する傾向があり、これが驚異的な高利回りを生み出す大きな要因となっています。

イールドファーミングの全体像

この仕組みを、登場人物とモノの流れで整理してみましょう。

graph LR
    A[👨‍🌾 ユーザー <br>あなた] -- "① 2種類のトークン <br>例: ETHとUSDC を預ける" --> B["💧 流動性プール <br>DEXなど"];
    B -- "② 流動性提供の証明としてLPトークンを受け取る" --> A;
    A -- "③ 受け取ったLPトークンをステーキング (預ける)" --> C["🚜 ファーミングコントラクト"];
    C -- "④ 報酬としてガバナンストークン (例: UNI, CAKE) を受け取る" --> A;
    B -- "手数料の一部を分配" --> A;

    subgraph "DeFiプロトコル"
        B
        C
    end

このように、ユーザーは自らの資産をプロトコルに「貸し出す」ことで、その見返りとして手数料と独自の報酬トークンを受け取ります。銀行を介さず、ユーザー同士が直接的に価値を交換し、貢献度に応じて報酬が分配される。これこそが、DeFiとイールドファーミングが実現する、新しい金融の形なのです。

イールドファーミングの3つの基本戦略

イールドファーミングには、そのアプローチによっていくつかの戦略が存在します。ここでは、最も代表的な3つの戦略を解説します。

流動性マイニング (Liquidity Mining)

これは最も代表的で、高利回りを狙えるイールドファーミングの王道ともいえる戦略です。先ほどの図解で説明した流れそのものです。

  1. DEX(分散型取引所)を選ぶ:UniswapやPancakeSwapなどのDEXにアクセスします。
  2. 流動性を提供する:特定のペア(例:ETH/USDC)のトークンを、通常は1:1の価値比率で「流動性プール」に預け入れます。
  3. LPトークンを受け取る:流動性提供の証明として、「LPトークン」が発行されます。これはあなたが「プールにこれだけの資産を預けていますよ」という権利証のようなものです。
  4. LPトークンをステーキングする:受け取ったLPトークンを、DEXが用意している専用のファーミングコントラクトに預け入れ(ステーキング)します。
  5. 報酬を得る:ステーキングの対価として、そのDEXのガバナンストークン(UniswapならUNI, PancakeSwapならCAKE)が報酬として付与されます。同時に、提供した流動性プールで発生した取引手数料の一部も得られます。
graph TD
    subgraph "👨‍🌾 ユーザーの行動"
        A[1 . ETHとUSDCを用意] --> B{2 . Uniswapの<br>ETH/USDCプールに<br>流動性を提供};
        B --> C[3 . ETH-USDC<br>LPトークンを受け取る];
        C --> D{4 . LPトークンを<br>ステーキング};
        E --> F[6 . UNIを売却 or 保有];
    end

    subgraph "🦄 Uniswapプロトコル"
        B -- LPトークン発行 --> C;
        D -- ステーキング --> G[🚜 ファーミングコントラクト];
        G -- 5 . 報酬としてUNIトークンを付与 --> E[💰 報酬 (UNI)];
        H[🔄 取引ユーザー] -- 取引手数料 --> B;
        B -- 手数料分配 --> D;
    end

この戦略は、「取引手数料」と「ガバナンストークン」の二重の報酬が期待できるため、高い利回りにつながりやすいのが特徴です。

レンディング (Lending)

これは、自身の暗号資産を貸し出して金利収入を得る、よりシンプルな戦略です。

  • 貸し手:AaveやCompoundといったレンディングプロトコルに、自身が保有する暗号資産(例:USDC, ETH)を預け入れます。すると、その資産は他のユーザーに貸し出され、貸し手は金利(利息)を受け取ることができます。
  • 借り手:他の暗号資産を担保として預け入れることで、プロトコルから資産を借りることができます。借り手は、借りた資産に対して金利を支払います。

このモデルは銀行の貸付に似ていますが、スマートコントラクトによって仲介者なしに実行される点が異なります。流動性マイニングに比べると利回りは穏やかになる傾向がありますが、単一の資産を預けるだけなので、後述する**「変動損失」のリスクがない**という大きなメリットがあります。

ステーキング (Staking)

ステーキングは、特定の暗号資産をネットワーク上にロック(預け入れ)することで、そのブロックチェーンネットワークの安全性や安定性の維持に貢献し、見返りとして報酬を得る仕組みです。主に、PoS (Proof of Stake) というコンセンサスアルゴリズムを採用しているブロックチェーン(例:Ethereum, Solana, Avalanche)で利用されます。

イールドファーミングの文脈では、DEXなどで得たガバナンストークンをさらにステーキングして、追加の報酬(同じガバナンストークンや、他のトークン)を得ることを指す場合もあります。これも単一のトークンを預けるだけなので、手軽に始められる戦略の一つです。

避けては通れない!イールドファーミングの4大リスクと対策

高利回りの裏には、必ず相応のリスクが存在します。安全に資産を運用するためには、これらのリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが不可欠です。

変動損失 (Impermanent Loss)

これは流動性マイニングにおける最大かつ特有のリスクです。非常に重要な概念なので、丁寧に解説します。

変動損失とは、**「DEXの流動性プールに預けた2種類のトークンの価格比率が、預けた当初から変動することによって発生する、機会損失」**のことです。

「ただ持っているだけ(HODL)の場合と比べて、資産価値が目減りしてしまう」現象、と考えると分かりやすいでしょう。

なぜ発生するのか? DEXの流動性プールは、常に2つのトークンの価値が「50%:50%」になるように、自動でリバランスする仕組みになっています。

具体例で見てみましょう。

  1. 預入時
    • ETHの価格が $4,000
    • あなたは 1 ETH4,000 USDC (合計$8,000相当) を流動性プールに預けました。
  2. 価格変動後
    • ETHの価格が $5,000 に上昇しました。
    • プール内の他のトレーダーは、割安になったETHをUSDCで買おうとします。
    • その結果、プール内のETHの量は減り、USDCの量は増えます。
    • あなたが流動性を引き出す時、プール内のあなたの持ち分は、例えば 0.894 ETH4,472 USDC のようになっています。
  3. 損失の計算
    • 流動性提供した場合の資産価値:(0.894 ETH * $5,000) + 4,472 USDC = $4,470 + $4,472 = $8,942
    • もしHODLしていた場合の資産価値:(1 ETH * $5,000) + 4,000 USDC = $5,000 + $4,000 = $9,000
    • 変動損失:$9,000 - $8,942 = $58

この例では、$58の変動損失が発生しました。ETHの価格が上がったにもかかわらず、ただ持っているよりも資産が少なくなってしまったのです。価格が下がった場合も同様に損失が発生します。

graph LR
    subgraph "預入時 (ETH = $4,000)"
        A["1 ETH ($4,000)"]
        B["4,000 USDC ($4,000)"]
        A & B --> C{"流動性プール<br>合計価値: $8,000"};
    end

    subgraph "価格変動後 (ETH = $5,000)"
        D{"流動性プール<br>(リバランス後)"} --> E["あなたの持ち分<br>0.894 ETH ($4,470)<br>4,472 USDC ($4,472)<br>合計価値: $8,942"];
    end
    
    subgraph "もしHODLしていたら…"
        F["1 ETH ($5,000)"]
        G["4,000 USDC ($4,000)"]
        F & G --> H["合計価値: $9,000"];
    end

    H -- "差額: $58の変動損失" --> E;

重要:この損失は、流動性の提供を解除して資産を引き出した時に「確定」します。預けている間は、価格が元の比率に戻れば損失はなくなるため、「Impermanent(非永続的な)」と呼ばれます。しかし、多くの場合、得られるファーミング報酬(手数料+ガバナンストークン)がこの変動損失を上回るため、トータルでは利益が出るように設計されています。

【対策】

  • ステーブルコインペアを選ぶ:USDC/USDTのように、価格が常に$1にペッグされているトークン同士のペアは、価格比率がほとんど変動しないため、変動損失のリスクをほぼゼロにできます。
  • 価格が相関するペアを選ぶ:ETH/stETH(リキッドステーキングされたETH)のように、価格が連動しやすいペアを選ぶことで、価格比率の変動を抑えることができます。
  • 報酬が損失を上回るか常に確認する:APY(年換算利回り)が高いプールを選び、変動損失をカバーできるだけの十分なリターンがあるかを見極めることが重要です。

スマートコントラクトのリスク

DeFiプロトコルはスマートコントラクトというプログラムで動いています。このプログラムにバグや脆弱性があった場合、悪意のあるハッカーにそこを突かれて、プール内の資産が盗まれてしまう可能性があります。これはDeFiにおける最も深刻なリスクの一つです。

【対策】

  • 監査(Audit)済みのプロトコルを選ぶ:第三者の専門機関によるコードの監査を受けているプロトコルは、信頼性が高いと言えます。公式サイトなどで監査レポートが公開されているか確認しましょう。
  • 長期間、安定して運用されている実績のあるプロトコルを選ぶ:Uniswap, Aave, Curveのように、長年にわたり多額の資産を預かり、大きなハッキング被害なく運営されているプロトコルは、相対的に安全です。
  • 保険を利用する:Nexus MutualなどのDeFi保険プロトコルを利用して、スマートコントラクトのリスクに備えるという選択肢もあります。

価格変動リスク

これは暗号資産投資全般に言えるリスクですが、イールドファーミングでは特に以下の2点に注意が必要です。

  • 報酬トークンの価格下落:ファーミングで得られるガバナンストークンの価格が暴落すると、見込んでいた利回りが大幅に低下します。特に、新興プロトコルのトークンは価格変動が激しい傾向があります。
  • 預けている資産自体の価格下落:ETH/USDCペアでファーミングしている場合、ETH自体の価格が下落すれば、当然ながら資産全体の価値も減少します。

【対策】

  • こまめな利益確定:得られた報酬トークンを定期的にステーブルコインなどに交換し、利益を確定させることで、価格下落リスクを軽減できます。
  • 分散投資:一つのペアやプロトコルに資産を集中させるのではなく、複数のペアやプロトコルに分散して投資することがリスク管理の基本です。

④ ラグプル (Rug Pull)

「ラグを引く」という言葉の通り、プロジェクトの開発チームが、投資家から集めた資金をすべて持ち逃げする詐欺行為です。特に、登場したばかりで開発チームが匿名のプロジェクトは注意が必要です。

【対策】

  • プロジェクトの信頼性を見極める:開発チームの経歴が公開されているか、コミュニティ(DiscordやTelegram)は活発か、プロジェクトの目的は明確か、といった点を確認します。
  • TVL(Total Value Locked)を確認する:そのプロトコルにどれだけの資産が預けられているかを示す指標です。TVLが極端に低い、または不自然に急増している場合は警戒が必要です。

【2025年版】初心者から上級者まで!おすすめイールドファーミング戦略&プラットフォーム

リスクを理解した上で、いよいよ実践です。ここでは、あなたのリスク許容度に合わせて4つの戦略と、それぞれにおすすめのプラットフォームを紹介します。

戦略①:安定志向型 - ステーブルコインペアで堅実に稼ぐ

「まずは低リスクでDeFiの世界を体験してみたい」「変動損失は絶対に避けたい」という方に最適な戦略です。

  • プラットフォーム:Curve Finance (カーブ・ファイナンス)
    • 特徴:ステーブルコイン同士の交換に特化したDEXの王様。独自のアルゴリズムにより、スリッページ(価格の滑り)を最小限に抑えた取引が可能です。これにより、ステーブルコインペアの変動損失リスクを限りなくゼロに近づけることができます。
    • 対応チェーン:Ethereum, Polygon, Arbitrum, Optimismなど多数。
    • 具体的なペアUSDC/USDT, DAI/USDC/USDT (3pool) など。
    • 期待利回り:年利 2% 〜 10% 程度。市場環境によって変動しますが、従来の金融商品と比べれば十分に魅力的です。
    • 訴求ポイント:DeFiの入門としてこれ以上ない選択肢。銀行預金に代わる、新たな「安定資産」の置き場所として、世界中の投資家から信頼されています。

戦略②:バランス型 - 主要通貨ペアで「手数料」と「報酬」を狙う

「ある程度のリスクは許容できるので、ステーブルコインより高いリターンを狙いたい」という中級者向けの戦略です。

  • プラットフォーム:Uniswap (ユニスワップ) / PancakeSwap (パンケーキスワップ)
    • 特徴
      • Uniswap: Ethereum上で最大の取引量を誇るDEXの代名詞。信頼性と流動性は抜群ですが、Ethereumのガス代(手数料)が高いのが難点。
      • PancakeSwap: BNB Chain上で最大のDEX。Uniswapとほぼ同じ使い勝手で、ガス代が非常に安いのが魅力。初心者でも気軽に試せます。
    • 具体的なペア
      • Uniswap: ETH/USDC, WBTC/ETH
      • PancakeSwap: BNB/USDT, CAKE/BNB
    • 期待利回り:年利 10% 〜 50% 程度。変動損失のリスクはありますが、活発な取引による手数料収入と、ガバナンストークン(UNI, CAKE)の報酬で、それを上回るリターンが期待できます。
    • 訴求ポイント:DeFiの「王道」を体験できる戦略。市場の活況を直接リターンに繋げたい、アクティブな投資家に最適です。

戦略③:積極運用型 - イールドアグリゲーターで「複利」を最大化

「最適な運用先を探したり、報酬を再投資したりするのが面倒」「複利の力を最大限に活用して、効率的に資産を増やしたい」という方向けの戦略です。

  • プラットフォーム:Yearn.Finance (ヤーン・ファイナンス) / Beefy.Finance (ビーフィー・ファイナンス)
    • 特徴:これらはイールドアグリゲーター(またはイールドオプティマイザー)と呼ばれます。ユーザーがLPトークンなどを預けると(この預け先をVaultと呼びます)、プロトコルが自動的に最も利回りの良い場所で運用し、得られた報酬を自動で元本に再投資してくれます。この自動複利運用が最大の強みです。
    • 対応チェーン:YearnはEthereum中心、BeefyはBNB Chain, Polygon, Avalancheなど多数のチェーンに対応しています。
    • 具体的な戦略
      • Curveで 3pool のLPトークンを取得し、それをYearnのVaultに預ける。
      • PancakeSwapで CAKE/BNB のLPトークンを取得し、それをBeefyのVaultに預ける。
    • 期待利回り:各Vaultに表示されている**APY(Annual Percentage Yield:年換算複利利回り)**を参照。手間をかけずに高い複利効果が期待できます。
    • 訴求ポイント:DeFi版の「おまかせ資産運用」や「ロボアドバイザー」。一度預ければあとはお任せで、賢く資産を増やしたいスマートな投資家にぴったりのサービスです。

戦略④:探求者型 - 新興チェーンで「先行者利益」を狙う

「ハイリスクを覚悟で、大きなリターンを狙いたい」「新しいエコシステムに触れるのが好き」という上級者向けのフロンティア戦略です。

  • プラットフォーム:Raydium (レイディウム) / Trader Joe (トレーダー・ジョー)
    • 特徴
      • Raydium: 高速・低コストなSolanaブロックチェーン上の中心的なDEX。
      • Trader Joe: Avalancheブロックチェーン上で人気のDEX。
    • 背景:Ethereum以外の新しいブロックチェーン(L1チェーンやL2)は、自分たちのエコシステムにユーザーと資金を呼び込むため、非常に高い利回りのインセンティブプログラムを提供することがあります。
    • 具体的なペアSOL/USDC (Raydium), AVAX/USDT (Trader Joe)
    • 期待利回り:年利 数十% 〜 100%超 も珍しくありません。ただし、報酬トークンの価格変動が非常に激しく、プロジェクト自体のリスクも高いため、まさにハイリスク・ハイリターンです。
    • 訴求ポイント:DeFiの最前線で、大きな波を掴むチャンスを狙う戦略。十分なリサーチと、失ってもよいと思える範囲の資金で挑戦することが絶対条件です。

イールドファーミングを始めるための5つのステップ

理論と戦略を学んだら、あとは行動あるのみです。以下のステップで、あなたも今日からイールドファーマーになれます。

  1. 国内取引所で口座開設&暗号資産購入
    • まずは日本の金融庁に認可された暗号資産取引所(bitFlyer, Coincheckなど)で口座を開設し、日本円で基本となる暗号資産(イーサリアム(ETH)やビットコイン(BTC))を購入します。
  2. メタマスク (MetaMask) の準備
    • DeFiの世界への玄関口となる、自分専用の「ウォレット」を作成します。PCのブラウザ拡張機能やスマホアプリとして利用できるメタマスクが最も一般的です。秘密鍵やシードフレーズは絶対に他人に教えず、厳重に管理してください。
  3. ウォレットに資産を送金
    • 国内取引所で購入したETHなどを、自分のメタマスクウォレットに送金します。
  4. DeFiプラットフォームに接続
    • 利用したいDeFiプラットフォーム(Uniswap, Curveなど)のサイトにアクセスし、「Connect Wallet」ボタンを押して自分のメタマスクを接続します。
  5. 流動性を提供し、ファーミング開始!
    • 本記事で解説した戦略に基づき、流動性の提供やステーキングを実行します。あとは、あなたの資産が新たな収益を生み出していくのを待つだけです。定期的に状況を確認し、必要に応じて戦略を見直しましょう。

まとめ:イールドファーミングは、リスクを理解すれば強力な武器になる

本記事では、イールドファーミングの仕組みからリスク、そして具体的な戦略までを包括的に解説してきました。

イールドファーミングは、中央集権的な金融システムへのアンチテーゼであり、ユーザーが自らの資産を活用して直接的に収益を得られる、画期的な仕組みです。その高利回りは非常に魅力的ですが、その裏には変動損失、スマートコントラクト、価格変動といった特有のリスクが必ず存在します。

重要なのは、これらのリスクを正しく理解し、恐れすぎず、かといって無視することなく、自分自身でコントロールすることです。

  • まずは少額から
  • ステーブルコインペアのような低リスクな戦略から試してみる
  • 信頼できる実績のあるプロトコルを選ぶ

この3つの原則を守れば、イールドファーミングはあなたの資産を大きく成長させる強力な武器となり得ます。この記事が、あなたがDeFiという広大なフロンティアへ踏み出し、未来の金融をその手で耕していくための一助となれば幸いです。

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DeFi学習20ステップ
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DeFi(分散型金融)の基本から応用までを20ステップで完全解説!ウォレット作成、DEXでの取引、レンディング、イールドファーミング、リスク管理まで、初心者でも着実に知識を習得し、未来の金融テクノロジーを実践的に学べるロードマップです。

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