概要
デジタルドルやデジタル人民元が世界で注目されています。中央銀行が発行するデジタル通貨です。実際に紙幣やコインが存在しない法定通貨が近い将来現実化し、そこにはリップル社管轄の XRP Ledgerが検討されています。
目次
CDBCのプラットフォームのブロックチェーン
CBDCとは
CDBCはCentral Degital Bank Currencyの略で中央銀行デジタル通貨のことです 暗号資産(仮想通貨)と最近よく話題になっている中央銀行デジタル通貨(CDBC)の違いと共通点は何か。CDBCを検討している通貨の簡単な概要と今後の経済にどのような影響を与えるのか考察してみました。 続きを見る
暗号資産(仮想通貨)と中央銀行デジタル通貨(CDBC)の違いと共通点
CDBC Private Ledgerについて
現在テストしている台帳は「CBDC Private Ledger」という名称で、XRPLと同じ分散型台帳技術で開発されています。
「CBDC Private Ledger」は仮想通貨XRPの基盤となっている「XRP Ladger(XRPL)」のプライベート版です。
CDBC Private Ledgerのメリット
XRP Ledgerは低コスト
低コストで即座に送金できる点がXRPの売りの一つで、1秒間に何千という取引を処理できます。開発次第ではさらに処理能力を高めることが可能です。
ビットコイン(BTC)などで採用されている「Proof of Work(PoW)」のブロックチェーンよりも遥かに運用コストが安く、エネルギー消費も少なく、少額決済にも対応できることが強みです。
XRP Ledgerの高速大量処理
XRP Ledger(XRPL)テクノロジーのコアコンセンサスプロトコルを活用することで、CBDC PrivateLedgerは大規模なトランザクションに効率的に処理することが可能になり、XRPLedgerで発行される、5400の通貨すべてを発行するためにネイティブに設計されています。
中央銀行の8割以上が何らかの形のソブリン(法定通貨)支援の仮想通貨を積極的に模索している今、このパイロットテストは、中央銀行にデジタル通貨を管理および発行するための、安全で制御された柔軟なソリューションを提供するために行われます。
XRP元帳の新しいプライベートバージョンは、現在1500ほどである元帳の1秒あたりの処理能力が、最大数十万のトランザクションを処理できるまでになると期待されており、Rippleは公式発表で次のように記載しています。
『PoWを用いたパブリックブロックチェーンよりも61,000倍効率的である』と説明されています。
国際的ブリッジ通貨 XRP
特徴は、送金に適している点で、XRPL上で過去8年超に渡ってXRPなど5400種類以上の通貨を発行してきたように、CBDCの発行も可能だと説明した。CBDCを送金する際のブリッジ通貨にXRPを活用することもできるとしている。
相互運用性
Rippleは、即時グロス決済システム、外貨両替、および送金ネットワークとしてRippleを運営しており、米国を拠点とするこのテクノロジー企業は、2012年にXRPをネイティブデジタル資産としてソリューションを最初にリリースしています。
CBDCはそれぞれ、各国特定の市場課題と機会によって推進される独自の目標を持っていることから、役割や使命、目的などが異なる事も十分に考えられています。
また、ほとんどの元帳は支払い用に構築されておらず、成功する小売CBDCが必要とするトランザクションの量を処理できないとみられている。そのような中、Rippleのイニシアチブは、世界中の中央銀行が経済固有の戦略を評価して達成するのを支援することを目的としています。
Rippleは、中央銀行がCBDC元帳のネットワークを通じて決済の相互運用性を実現できるように取り組んでおり、参加している各中央銀行の金銭的および技術的資産が独立するようなソリューションを開発しています。
高いセキュリティ要件
さらに「CBDC Private Ledger」は、中央銀行が求める最高レベルのセキュリティ基準を満たすことができ、各中央銀行のプライバシー・ポリシーに対応するためのカスタマイズ機能も備えているとされているため、様々な国のCBDCで活用することができると期待されています。
CDBCプラットフォームでXRP Ledgerが向いている理由
CDBCの求める水準
中央銀行デジタル通貨(CBDC)の研究開発は世界中の中央銀行で進められています。そこで求められている要件は以下の4つです。
- 高い取引処理能力
- プライバシー
- 管理能力
- 相互運用性
しかし、ほとんどの分散型台帳はCBDCで求められる要件を備えていません。
今後公開する資料
「CBDC Private Ledger」の詳しい仕組みなどについては改めて公開するとされていますが、Ripple社は『私たちは現在、世界中の中央銀行と協力して、CBDC Private Ledgerが各中央銀行の目標達成にどのように役立つかを評価している』とも説明しているため、今後の発表にも注目が集まっています。
ゲームチェンジャー
リップル社は「CBDC Private Ledger」が中央銀行にとってゲームチェンジャーになると信じており、現在いくつかの中央銀行と協業しているとも説明しています。
CDBCプラットフォームにXRPLedgerを検討している国・団体
オーストラリア
リップル・XRPとCBDCの適合性「銀行や政府から好意的な見解を享受、ネットワーク集中化は中央銀行に類似」
そして最後に、リップル(Ripple) 及びXRPについての見解に言及。レポート内では、「リップルネットワーク及びXRPは、その集中化された性質により銀行・政府から好意的に見られている」と語られ、詳細について以下のように分析。
リップル及びXRPは高度に集中化されており、分散性が強くパーミッションレスなシステムを採用するビットコインやイーサとはこの点で異なります。
XRPは特定のネットワークノードのみがトランザクションを検証できる“パーミッション型”のネットワークに基づいているため、CBDCのモデルとして多くの銀行から信頼を享受しています。
「(リップルネットワークは) 開発者がトークンについて「供給量と(供給の)タイミング」を制御する方法を採り入れているため、このようにリップルによる集中化された性質が現在の中央銀行に類似しています。」
各国中央銀行が無視できない“仮想通貨”の存在「金融テクノロジーセクター全体の加速が現実に」
さまざまな仮想通貨の台頭やCBDC開発など、昨今の金融領域は目まぐるしい変化を遂げている。この点について、RBAはレポートにて以下のようにまとめた。
「新型コロナウイルスの感染拡大により、デジタル変革の勢いは増しています。(中略) また現実として、デジタル決済システム・ブロックチェーンプロジェクト・金融テクノロジーセクター全体の開発は加速しています。」
フランス
フランスの中央銀行であるフランス銀行が、ヨーロッパの中央デジタル通貨の可能なプラットフォームとしてリップル/ XRPについて公然と議論したと述べたCBDCに関するレポートを発表しました。
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まとめ
2021年はCDBCの検討が始まって本格的になりました。そのプラットフォームでXRP Ledgerが検討されており、信頼性も高くなっています。さらに、リップルではリップルネットの拡充も進んでおりますます国際決済における存在感を見せ始めてきています。
リップル(XRP)は今後世界を変えていく存在になるでしょう。そして大量に使われることによりXRPの価格は現在よりも数百倍以上の値段がつくかもしれません。