概要
暗号資産(仮想通貨)の注文方法の種類は多くあります。基本的には指値注文と成行注文が多いのですが逆指値注文やIFD注文、OCO注文、IFO注文という注文方法があるのでそちらの紹介をします。
全ての取引所に対応しているわけではなく、主に暗号資産のレバレッジ取引で多い注文方法です。
目次
基本の注文方法
逆指値
逆指値とは
指値注文は現在価格よりも「下がったら買う」または「上がったら売る」という注文でしたが、今回は指値に「逆」がついています。
指値注文の逆なので、現在価格よりも「上がったら買う」または「下がったら売る」という注文になります。私たちの日常生活では、モノを買う時は安い価格で買い、高い価格で売る方がお得なので、逆指値注文の考え方は馴染みがないかもしれません。
どのような状況で使うのか、図解を見ながら解説します。
逆指値図の解説
買い逆指値注文の場合
現値(注文時)が103円の時に逆指値106円(現在値よりも高い値段を指定)で注文します。
現値が106円より高くなった時に約定(成立)します。
こんな方におすすめ
順張りで今の価格よりも高くなるんだったらさらに上がるだろう
売り逆指値注文の場合
現値(注文時)が102円の時に逆指値104円(現在値よりも高い値段を指定)で注文します。
現値が104円より値段が低くなった時に成立します。
こんな方におすすめ
逆指値でこれ以上損したくないので、損切りポイントを設定したい
IFD(If-Done)
IFDとは
買い注文と同時に売り注文まで予約ができる注文方法です。買い注文も売り注文も共に指値と逆指値が指定できます。
買い注文のパターン
- 指値
- 逆指値
売り注文のパターン
- 指値
- 逆指値
もし買い注文が成立していなければ売り注文は価格に達しても成立しません。
IFD注文図の解説
パターン1の場合
現値(注文時)が104円の時に指値103円(現在値よりも高い値段を指定)で注文すると同時に成立した場合の暗号資産に対して売り指値107円で注文する。
成立(約定)条件は現値が103円より低くなった時に買いの指値注文が約定し、107円になったときに売り注文が成立する。
こんな方におすすめ
一度にできるだけ安く買ってできるだけ高く売りたい
パターン2の場合
現値(注文時)が102円 の時に逆指値103円(現在値よりも高い値段を指定)で注文すると同時に107円の売り注文をする。
103円より値段が高くなった時に逆指値注文が約定し、107円で売り指値注文が約定します。
こんな方におすすめ
ここまで上がればさらに上がるんじゃないかな?って思って一度で注文を済ませたい。
補足
パターンは2種類出していますが、もっと多いパターンあります。例えば、レバレッジ取引の場合は売りから新規注文出せるので売りの指値注文や逆指値注文を出すことも可能です。決済の時は買い戻しの指値注文や逆指値注文も可能です。
OCO(One Cancels the Other)
OCOとは
OCOとは「One Cancels the Other」の略で、2つの注文を一度に発注しておき、どちらかが成立すると、もう一つが自動的にキャンセルになるという意味です。
保有トークンに対する利益確定と損切りだけではなく、想定によっては買付時にも効果を発揮します。
買い注文のパターン
- 指値
- 逆指値
売り注文のパターン
- 指値
- 逆指値
OCO注文図の解説
新規注文の場合
現値(注文時)が104円の時に買い指値102円で注文すると同時に売り指値107円で注文します。
パターン1:現値が102円より安くなった時に買い指値注文は約定すると同時に107円の売り指値注文はキャンセルされます。
パターン2:現値が107円より高くなった時に売り指値注文は約定すると同時に102円の買い指値注文はキャンセルされます。
レバレッジ取引の場合は新規で売り注文から入れます。現物では売り注文から入ることは不可です
こんな方におすすめ
予想より下がったら安く買いたい。もし上がったらできるだけ高く売りたい
決済注文の場合
現値(注文時)が103円の時に売り指値107円(現在値よりも高い値段を指定)で注文すると同時に売り逆指値101円で注文します。
パターン1:現値が107円より高くなった時に売り指値注文は約定すると同時に101円の売り逆指値注文はキャンセルされます。
パターン2:現値が101円より低くなった時に売り逆指値注文は約定すると同時に107円の売り指値注文はキャンセルされます。
レバレッジ取引の場合は新規で売り注文から入れます。現物では売り注文から入ることは不可です
こんな方におすすめ
できるだけ高い値段で決済したいが最悪ここまで下がったら損切りしたい両方の観点で注文したい
補足
IFD注文同様にパターンは2種類出していますが、もっと多いパターンあります。例えば、レバレッジ取引の場合は売りから新規注文出せるので売りの指値注文や逆指値注文を出すことも可能です。決済の時は買い戻しの指値注文や逆指値注文も可能です。
IFO(If-Done OCO)
IFOとは
IFO注文は、買いと売り、もしくは売りと買いをセットにして同時に発注するIFD注文に、OCO注文が加わった注文方法です。
買いから入る場合は、買い注文を「親注文」と言い、売りを「子注文」と言います。
買い注文のパターン
- 指値
- 逆指値
売り注文のパターン
- 指値
- 逆指値
IFO注文図の解説
パターン1の場合
現値(注文時)が104円の時に買い指値103円(現在値よりも低い値段を指定)で注文します。
さらにOCO注文で売り指値107円と売り逆指値101円を同時に注文します。
パターン1:現値が103円より低くなった時に買い指値注文は約定し、107円より高くなった時に売り指値注文が約定すると同時に101円の売り逆指値はキャンセルされます。
パターン2:現値が103円より低くなった時に買い指値注文は約定し、101円より低くなった時に売り逆指値注文が約定すると同時に107円の売り指値注文はキャンセルされます。
こんな方におすすめ
買い注文をできるだけ安く購入したい。
ついでに売り注文を入れたい
最大限の利益を取りたいが損失は最小限に抑えたい
パターン2の場合
現値(注文時)が102円の時に逆指値103円(現在値よりも高い値段を指定)で注文します。さらにOCO注文で売り指値107円と売り逆指値101円を同時に注文します。
パターン1:現値が103円より高くなった時に買い指値注文は約定し、107円より高くなった時に売り指値注文が約定すると同時に101円の売り逆指値はキャンセルされます。
パターン2:現値が103円より高くなった時に買い指値注文は約定し、101円より低くなった時に売り逆指値注文が約定すると同時に107円の売り指値注文はキャンセルされます。
こんな方におすすめ
ある程度上がったんだったらさらに上がるだろうということで注文したい。
ついでに売り注文を入れたい
最大限の利益を取りたいが損失は最小限に抑えたい
補足
IFDやOCO注文同様にパターンは2種類出していますが、もっと多いパターンあります。例えば、レバレッジ取引の場合は売りから新規注文出せるので売りの指値注文や逆指値注文を出すことも可能です。決済の時は買い戻しの指値注文や逆指値注文も可能です。
まとめ
注文方法を多く知っていれば知っているほど取引に多様性が出てきて利益を得る可能性も増えるので覚えることをおすすめします。ただ、注文方法が使える取引所に限りがあるため今回使える取引所については DMM Bitcoin が一番多くの注文方法を用意していますので複雑な取引はこちらからご利用ください。